「駅-Station」「蒲田行進曲」
今週のお題「名作」
どちらも学生時代に京都で観た。「駅」は、封切館ではなく、館長が選ぶ3本立てを格安で上映している名画館だった。寒い時期に、雪の光景が印象的な映画を3本セレクトしたうちの1本だった。ほかの2本は忘れてしまった。
この映画の衝撃はすごくて、真冬に、映画の中で重要な場所である「増毛」という終着駅を訪ねたほどである。北海道ワイド周遊券を使った一人旅だった。
駅を降り立ち、観光地でもなんでもない小さな町を歩き、商人宿を見つけて投宿した。宿の人に映画の話を聞くと「そんなことあったっけね。映画の人は皆、留萌に泊まってそこから来てたから」ということだった。
この映画の何にそんなに影響を受けたのか、当時の自分に聞いてみたら、あれこれと語るんだろうけど。
映画や小説から受ける影響は、観たタイミングによっても大きく異なるんだろう。
学生時代に影響を受けた映画を今見たらどうなんだろうか。
DVDがあるので、これを機に見返してみようかと思う。
「蒲田行進曲」は、横溝正史賞を受賞した小説の映画化である「このこの七つのお祝いに」と併映だった。そっちをメインで観に行ったので、「蒲田行進曲」への期待はゼロだったが、これがドはまりだった。ロケ地が下宿の近くの太秦近辺だったこともあるが、2回は観に行ったと思う。
コロナ禍の気晴らしに観に行った映画「コンフィデンスマンJP」のラストで、「蒲田行進曲」のパロディのシーンがあって、えらく興奮した。
あと、思い出すのはスキー遊びのマニュアルのようだった「私をスキーに連れてって」
これは友人がビデオテープが擦り切れるほど見ていて、会社内のシーンで、音声さんのマイクが画面に映りこんでしまっているのを発見して自慢していた。
バブルで浮かれて、働いすぎだ、遊べ遊べ、という世の中で、何十分ものリフト待ちが当たり前なくらいにスキーが流行った頃だ。
この映画で演者らがつけていた、リュックのように背負うタイプの照明器具は、さすがに流行らなかったな。