時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

映画「すずめの戸締り」

 この歳になると、どんな名作でも鑑賞中何度かは、うとうとっとしてしまう。とはいえ、ほんの数秒、もしくは頭が一瞬かくんとなるくらいで、お話を見失うようなことはない。映画が悪いのではなく、暗がりで椅子に寄っかかって座っているから起こる生理現象ではないか、と思っている。前に「ザリガニが鳴くところ」を観に行くときは、お話から言っても静かな映像が流れる文芸作品だと思っていたので、「ブラック&ブラック」というカフェイン多めの飴を舐めながら観たが、それでも何度か寝落ちした。

映画はとても良かった。書評を見て、原作小説を図書館で借りて半分読んで時間切れになって返却したので気になっていたが、映画になったので観に行ったにだ。寝落ちはあくまでも、こちらの体力の問題だ。とにかくここ数年、少しじっとしていたら、すぐにうとうとしてしまうのである。これも加齢現象ではないかと思っている。

 

 さて、「すずめの戸締り」である。新海誠の最新作というだけで最強のキャッチコピーなので、封切直後からお客が押し寄せるのは当然だし、年が明けてもまだまだロングランをしてるだろうから、慌てることはないのだが、封切から時間が立てば立つほど、いろいろな情報(ネタばれ)が耳に入ってくるので、予備情報がほぼゼロ、の状態で観に行くことにした。

 結果、この映画では一回も寝落ちしなかった。そのことに、観終わってから気がついた。展開がめまぐるしく早いからかな。ロードムームービーで主人公らがどんどん移動していくのだが、それと同じスピードでこちらも引っ張られて、ついに寝落ちもせず完走した、という感じで、鑑賞後の満足感が大きかった。

 内容に関する感想は、何を言ってもネタバレになるので触れないでいたい。

 小説も出ているようなので、ストーリーの細部は小説で確認していこうと思う。