時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

真夏のような晴天の日、オリックス対広島の2軍戦を観戦した。

 近隣に「くら寿司スタジアム堺」という野球場ができて、オリックスと広島の2軍の公式戦が行われるというので行ってきた。球場は、まだ出来たばかりで、本来は昨年、こけら落とし興行として行うはずだったカードだったそうだが、コロナで中止になり、ようやく今年実現したのだそうだ。

 入場料は前売りで1000円、当日1200円。

 ウェスタンリーグを観に行くのは初めてなのだが、近いし、新しくできたばかりの球場ということで、球場見物がてら観に行った。とはいえ、同行したファミリーは広島ファンなので、一応応援グッズは準備したが、はたしてどんな雰囲気なのか。球場見物目的の人が多かったりして、応援グッズなんか持っていても浮いてしまうんじゃないか、とか少々不安も持ちながら球場に行った。

 が、そんな心配はまったく杞憂だった。試合開始の1時間20分前に着いたのだが、球場前では当日券の販売を待って並んでいる人がいるし、スタンドには前売りのお客さんがけっこういて、しかも3塁側では広島のユニフォームを来たファンがいっぱいいて驚いた。もちろんオリックスファンもたくさんいるのだろうが、広島は赤いからやたら目立つ。赤い人がいっぱいいる。

 グラウンドでは選手が練習中で、持参したおにぎりを食べながら練習を眺める。両翼100m、センター122m。新しいだけにきれいな球場で、なんせスタンドから選手が近いのがいい。

 ボールを受けたときのミットの音や、打球音など、さまざまなリアルな音が身近に聞こえる。

 

 この日は、試合が始まっても鳴り物や声援はコロナ対策でNGで、拍手のみと規定されている。大阪ドームや甲子園なんかに行くと、試合そっちのけで、応援団に仕切られて選手の応援歌を歌ったり、手拍子したり、コールしたり、ウェーブしたりと、いろいろやらされて、しんどいことも多いので、応援の強制もなく、自分のペースで静かに観戦できるのはありがたかった。

 試合の進行は、場内アナウンスもあれば、イニングの交代時にはBGMが鳴らされたり、それなりにショーアップもされていて、しかもそれもほどほどなのがまた良かった。

 エキサイトしたい人には物足りないのかもしれないが、休日の半日を、スタンドでのんびり野球観戦する、というなら2軍戦もいいかもしれない。中には怪我なのか不調なのか、そこそこ有名な1軍の選手も出て来たりする。

 球場は、飲食可能だが、売店ではこの日はイベントの試飲サービスをやっている以外に、特に何も売ってなくて、球場内にあるのは飲み物の自販機くらいなので、球場の外の屋台でビールとたこ焼きを買った。半券があれば再入場できるのだ。球場内では、オリックスと広島の球団グッズを売るコーナーが出ていた。

 「くら寿司スタジアム堺(原池公園野球場)」は、プロ野球で使用される予定は少ないようだが、関西独立リーグの堺シュライクスや高校野球の大阪予選、社会人野球などに使用されるようだ。

 この春以降は、チャリ散歩のついでに立ち寄って、ふらっと野球観戦ができたりするのかもしれない。ちなみに堺シュライクスのユニホームは、南海ホークスのに似てるなぁ、と思ったが、やはり南海ホークスをオマージュしてデザインされたそうだ。

 堺の中百舌にはその昔南海ホークスの2軍の練習場があった。中百舌鳥駅から、1軍の公式戦で使われた大阪球場があった難波まで、南海高野線で20分ほどだが、この20分が選手にとっては長い長い道のりだったりしたのだろう。