時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

軽作業靴「親方満足」におじさん満足

 昔、ホームセンターで出会ってから、けっこう愛用しているのが、軽作業靴である。

布製で、底は飴色のゴムだ。ゴムの木の樹液から作られる天然ゴムである。

 そこに惹かれた。なんかいいじゃないかゴム。自然じゃないかゴム。ゴムの木に傷をつけて流れ出る樹液を集めている映像が間に浮かぶ。やはり輪ゴムの色、してるじゃないか、ゴム。

 

 ゴム底ということは、期待される性能としては地下足袋だが、見た目を運動靴にした、という感じだろうか。私が履いているのを見た知人は、いまでも「カンフーシューズ履いてくるから驚いた」とかいう。踵の高さがないから、たしかに古いカンフー映画で見かける靴に似てはいる。

 で、割と愛用していたのだが、地下足袋の機能ということで、たぶん足裏の感触がしっかる伝わってほしいのか、クッション性が少なくて、長く歩くと足裏が痛くなる傾向があった。

 

 最近は、夏場、というか6月から10月いっぱいまでは、雪駄で過ごすことが多いのと、通勤でも使えるようなウォーキングシューズを手に入れたことで出番が減っていたのだが、久しぶりに履いてみようとしたらけっこう痛んでいたので、新調することにした。

 チャリ散歩の途中で、ちょっと大きいコーナンに行った。

 久しぶりに見たが、軽作業靴にもいろいろな種類がある。けっこうこじゃれたデザインのものもあって、流行りのワークマンに対抗しているのかもしれない。

 もうゴム底の靴なんかないのかな、と思っていたら、あった。売り場の隅に置いてあった。商品名は「親方満足」。ちょっと引く。やはりプロが使うもので、素人が手を出してはいけないのか。しかし、ゴム底がそそる。踵のない、なんの飾りもないデザインがそそる。そして1000円という値段がそそる。

 

 そそられて、久しぶりに新調した「親方満足」。履いた当初は布もゴムも硬かったが、しばらく歩いているとなじんでくる。そして気づく。「クッション性、あるやん!」

 地面に踵を下ろしたときに、ガツンとアスファルトの衝撃を感じていた「軽作業靴」なのに、この「親方満足」は、クッション性があり、ガツンと来ない。歩ける。これは歩けるぞ。実際に、5キロ程度のウォーキングで使ってみたが、楽だった。ゴム底が、地面をしっかりつかんでくれる。布製のシンプルなデザインは、足の甲をしっかり包み込むので、靴の中で足が滑らない。靴底に高さがないので雨や水たまりには弱いだろうが、まぁ、雨模様の日にわざわざ履こうとは思わない。

 そんなわけで、軽作業靴も進化している。いいじゃないか「親方満足」。

 この手の靴は、ホームセンターかワークマンで手に入る。