時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

フジテレビ  といえば… (古い話で恐縮)

 もう40年も前のことだが、地方在住でマスコミ志望の高校生だった私と友人は、マスコミに就職するなら早稲田に入らないといけない、と思い込んでいた。当時は、マスコミに石を投げたら早稲田に当たる、といわれたものだ。
たとえ早稲田でなくても東京にはいかねば、と思っていたのだが、私は受験に失敗して、東京ではなく京都の私大に行くことになった。

 友人はというと、早稲田の第二文学部に入学して、フジテレビで「プロ野球ニュース」のアルバイトスタッフに食い込んだのだが、「これを足掛かりに、と思ったがダメだ」という。なぜかと聞いたら、「テレビ局の社員は、有名人とか政治家、スポンサー企業のコネ入社ばかりで、そういう社員はスタジオに来ても仕事しないでタレントさんとちゃらちゃらしてるだけ。実際に番組を作っているのは下請けの制作会社の社員たちだ」と。憧れのテレビ局も裏側から見ると、なかなかにブラックだったようだ。

 一度だけだが、彼がバイトしている間に、ということで、彼の後について夜間にテレビ局に入ったことがある。ラジオの放送ブースとか大道具を置いてある倉庫とか案内してもらった。その後、簡易ベッドが並んだ部屋にいって、空いてる所に寝ればいい、ということ寝ていたら「あんた、ベッド間違えてない?」とどなたかに起こされたりした。すんません、とベッドを空けたが、さすがにテレビ局は24時間、誰かがいて、何かをしている不夜城だった。

 彼はその後方向転換して福祉の業界に進んだ。

 私はと言えば、関西の某テレビ局の面接に参加した。マスコミは、立場上、学歴や書類で優劣つけられないから、応募したら必ず面接は受けられる、とまことしやかにいわれていて、ならば記念に、と応募したら面接の案内が来た。
 会場に行ってみると、広い部屋に椅子がたくさん用意され、大勢の学生が居た。部屋は、面接官の前に2人づつ並ぶ列と、4~6名並ぶ列が分けられていて、私は4~6名の列に並んで面接の順番を待つことになった。
 なるほど、面接会場に来る機会は均等に与えられているが、会場内では並ぶ列で優劣がつけられているのだな、と了解した。
 私は面接に当たって、競合が多そうな番組制作ではなく営業職を希望として出していたのだが、面接官は「なんで営業なの」「普通は番組作りたいからテレビ局を志望するんじゃないの」と学生の浅はかな戦略を鼻先で吹き飛ばして、「はい、次」と流れ作業よろしく面接がこなされていった。数日後、ご活躍を祈ってくれるお手紙が届いた。

 そんなことを思い出した。