時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

映画 魔女見習いを探して

 娘は、幼稚園くらいの頃「おジャ魔女どれみ」が好きで毎週欠かさず見ていた。付き合いで見ていたが、けっこうはまって、日曜の朝の楽しみになった。シリーズは主人公が3年生の時にはじまり、6年生の卒業式が最終回の話題だった。

 映画は、放映20周年を記念した作品で、コロナ禍で封切が延期になるなど気の毒なことになっていた。娘は劇場に観に行ったが、評価は賛否両論あるらしい。おジャ魔女のファンとしてはもっとおジャ魔女の世界に浸りたかったし、おジャ魔女たちにも会いたかったようだ。娘もそういっていた。そういう点ではちょっと期待外れだったと。でも、映画としては面白かった、と。

 

 物語は、おジャ魔女たちの20年後、でも後日談でもなく、「おジャ魔女を見ていた女子たちの今」を描いたものだった。アラカンの私が論評する資格はないが、なかなかに笑わせ、ほろっとさせるいい話だった。

 

 登場機会は少ないながらも、おジャ魔女たちは、「想い出」という場所から要所要所で現れて、登場人物を励ましていく。

 

 20周年ということで、もっとおジャ魔女に会える、と期待して観たなら、たしかにそういう話ではなくがっかりするだろうが、がっかりした人も、改めて観てみれば、毎週日曜の朝、おジャ魔女を楽しみに観ていた自分たちのことを、映画の製作者たちが、本当に大事に思いながら、この映画を作った、ということがわかるはずだ。

 3歳の娘が、23歳になる。この長い時間をおジャ魔女たちは遠くから見守ってくれていた。そんな気にさせるかわいらしい映画だった。