時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

カバー曲探索の楽しみ 「白いパラソル」曲:財津和夫 歌:松田聖子

今週のお題「おうち時間2021」

 天気のいい連休の昼間にボーっとしていたら突然「白いパラソル」が降ってきたのだ。傘が飛んできたのではない。メロディがふっと思い出されて鼻歌をうたう、そんな感じである。突然ご機嫌で古い歌謡曲などうたいだすと家族は「ついに来たか」「まだ、若いといえば若いのだが」「本人には気の毒だとは思うが面倒だけは勘弁してくれ」などさまざまな憶測と感情にまみれてしまって気の毒なことだ。

 

 さて、ある程度の年代になるとなかなか新しい曲が耳に入ってこず、古い曲ばかり聞いてしまう。で、それも退屈なので、いつのころからか、youtubeでカバー曲を探索することを覚えて、暇つぶしにパソコンに向かっている。

 よくあるのは声優さんによる流行歌のカバー。声優さんは、声の商売だけあって、さすがに歌がうまい。もちろん聞く側のニードはさまざまなのだろう、演じているアニメキャラの声で歌うものや、声優さん自身の声でしっかり歌唱しているものまで幅広い。また歌手を目指しているのだろうか、自身でチャンネルを持ってたくさんのカバー曲を登録している人も多くいる。総じてうまい。そうやって見つけた歌手の中にUruという人がいたが、有村架純のドラマの主題歌でメジャーデビューをしたようだ。

 もちろん「歌ってみた」系では、素人さんがカラオケのノリで歌ってアップして楽しんでいるものもある。ネットの世界なので玉石混淆である。なので探索の楽しみがある。

 

 この連休に見つけた中でちょっと面白かったのは

・「白いパラソル」の別バージョン。歌っているのは松田聖子さん本人だが、没になったバージョンらしい。なんでそんなものがアップされているのかわからないが、音質は古いカセットテープのような濁りがあって決して良くはない。

 で、この「別バージョン」なのだが、我々が知っている「白いパラソル」は、ビーチのデッキチェアでのんびり寝そべってるイメージだったのだが、この別バージョンは、ビーチというよりは岩場にたって強めの風に吹かれている感じ。躍動感があって同じメロディラインなのに印象が大きく違うのが面白い。音楽の不思議だ。このあたり深く勉強していったら面白いんだろうなと思う。まぁ、しないと思うけど…。

 

 また「白いパラソル」はエレファントカシマシのボーカル宮本浩次さんもカバーしていて、しゃがれた声でワイルドに歌っているのだが、けっこう聞かせる。ほかにも弾き語りをする人とか、歌うまい選手権なるテレビ番組で歌われた、ほんとうに歌が上手い人が歌ったものなど、いくつもカバーが見つかった。どれもそれぞれ個性があり、アレンジも異なっていて、続けて聞いても退屈しない。

 

 ほかに今回見つけたのは、玉置浩二さんの「月のあかり」、桑田佳祐さんの「悲しい色やね」「大阪で生まれた女」、そして河島英五さんが歌う「大阪で生まれた女」。

 もうこんなん反則やん、あかんわけないやん、めっちゃええやん、と、おじさん震えながら聞いたのである。

 また河島英五さんの「酒と泪と男と女」という曲も、カバーがたくさんある。萩原健一さんはもちろん、演歌の坂本冬美さん、八代亜紀さん、EXILEのATSUSHIさん、ちあきなおみさん、三善英史さん、中村雅俊さん、そして憂歌団木村充輝さんと近藤房之介さんのデュオのしぶいこと。本田美奈子さんや柏原芳恵さんというアイドル出身の歌手から、西城秀樹さんの歌唱もあった。やはりカバーしたくなる名曲なのだろう。そして、どれもそれぞれ個性があり、味がある。さすがプロの歌手だ。

 知ってる曲が限られていて、それらの曲を耳にする機会も減っていく中、こんな風な楽しみもあるのだなぁ、としみじみ思ったのであった。

 さて、そうやって見つけた中で、今回の白眉は、松田聖子が歌う小坂明子の名曲「あなた」。この人、本当に歌がうまい。