時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

 ステイホームで10年ぶりくらいに、ギターを引っ張り出す。

今週のお題「おうち時間2021」

 5月の連休。雨も多かったので家にじっとしていて、ついに、タンスの上でホコリまみれになっていたギターを引っ張り出した。ケースにこびりついたホコリを払って、なぜかへばりついていた干からびたゴキブリの死骸に驚いたりしながら、ケースからフェルナンデスのスピーカー内蔵ミニエレキギターZO-3を取り出す。当時買っていたチューニング用の機械は針が動かず使えなくなっていたが、スマホのアプリでやれた。タンスの上でホコリにまみれている間に時代が変わってしまったようだ。

 ギターを引っ張り出した、といえば、若いころに楽器をやってたかのようだが、そんなことではなく、大昔に、当時、これも知人に売りつけられて持っていた白黒の古いノートPCとギターとを交換して欲しいと別の知人に頼まれたのだった。その人は、なにやらテレビの懸賞でこのギターが当たったそうなのだが、音楽にはまったく興味がなく、いらないものだからかまわないという。

 そんなことで手に入れたギターなので、しばらくは喜んで、ギターが趣味の知人に教わったりしてちょっと触っていたのだが、ギターの演奏もそうそう簡単なものではなく、結局はタンスの上に放置、という状態になっていた。

 で、時代の変化である。その当時、ギターが趣味の友人に、練習用にと、いくつか知ってる曲のコード進行表を手書きで書いてもらったりしたのだが、いまはネットで検索するといくらでも出てくる。youtubeでは練習用動画もたくさんある。当時は大きい書店か楽器屋でコードの書かれた本や雑誌を買ったり、演奏の教則本を買うくらいしか、自習の仕方はなかったはずだ。そんなことを思いながら、ネットの恩恵に与りながら、10数年ぶりだと思うがギターを触った。なかなかに楽しかった。

 誰かに聞かせるとか、仲間と演奏できるように急いで技術を上げなけりゃ、とか、かっこよく弾けたらモテるだろうとか、そんな欲もなくなり、ただ遊んでいるだけなので逆に気楽でいい。ただ、音が鳴るってことだけで楽しめる。

 そうやって見ていたコード表のサイトに、ギターと一緒にウクレレのコードも載っていた。たまたまyoutubeウクレレの弾き語りを見ていて、ウクレレってハワイアンだけじゃなくいろいろな曲が演奏できるのだな、と知って、ちょっと検索してみたら、弦が4本なのでギターより簡単、手に入れたらその日のうちに弾けるようになる、などと書いてある。ネットを見たら、初心者セットが、安いもので5000円以下で買える。おもちゃにするならちょうどいいんじゃないかと思って、ひさしぶりにちょっとわくわくした。コロナ禍の自粛生活で、自覚はしつつも気分がふさいでいく中、久しぶりに気持ちが上向いた。今は実機を見たくても店も開いていないので、ネットでお勉強を楽しんでいる。