時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

右の人、左の人、山の人、異端の人

 アメリカの大統領選挙に不正はあったのか。トランプなのかバイデンか。

 にかぎらず、とかくtwitterで、政治的発言をしている左右の論客をそれぞれフォローしていると、時に、激しい論争を見ることになる。

 直接やりあってる場合もあれば、間接的にやり合ってる場合もある。感情的な口調の応酬で、口げんかレベルになっていることも多い。こちらは、実はそういう「言葉のプロレス」を見物したくて両陣営をフォローしているところもある。

 けどね。論客といわれてたくさんのフォロワーを持っている有名人たち、発信力はもちろん、専門的な勉強もしていて、人脈も情報も豊富で資金力もあり、なにより頭も抜群にいいはず。その上で、右と左(とあえて単純化しておくが)の視点をそれぞれに持っている。

 ならば。マウントの取り合いではなく、それぞれの視点をすり合わせ、ひとつのよりよい方向性を見出すように力を合わせるということはできないのだろうか。

 論争を面白がって見物していると書いたが、それぞれの識者がそれぞれの情報を持ち寄り、建設的に意見を交換し、世の中のプラスになる方向性を見出そうとしてくれる姿の方が、本当はよほど見たいのだ。

 

 政治でもなんでもそうだが、およそ人間のすることだから、100点の正解はない。行った政策のうち、うまくいったもの、失敗したもの、それぞれにあると思う。全部ダメだったり、全部良かったりはありえない。良いところは延ばす、効果がなかったり逆効果だったりしたところは改善する。ごく普通のことで、そのことについて異論はでないと思うのだが。

 私の知人の女医さんが、ある同じテーマに学会が複数あることを示して「新しい分野の学会だから、頭をとりたい人が複数いて、複数の学会が併存してしまってるのは無駄に思えるんだけど、男というのは、一定数集まると、争ってマウントとりたがるんだね。あれは猿山の猿の遺伝子の影響だと思うよ」といっていた。なるほど。そのテーマについては、マウントの取り合いに参加せず、独自の価値観に基づいて、実践レベルの活動を重視している人もいるが、多くは自ら山を下りた者として異端児扱いされている。その意見は、素人にはもっとも素直に理解しやすいものだったりするのだが、大きな声にはなりにくいようだ。

 

 感染対策いおいても意見が割れている。Covid-19についてはまだまだ未知の部分が多いのだろうが、未来に向けた政策とは異なり、科学的に分析したり推測できる部分も多くあると思う。これについては、「猿の遺伝子」を一時停止させて、損得も利権も大人の事情もいったん脇に置いて、右も左も山の人も異端児も、ひとつの目的に向けて力を合わせていただけるとありがたいのだが。

 こちらにできることは、マスクして、手洗いして、家にこもるくらいなので。お願いしますよ。