時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

コロナで塾をやめないといけない。

 娘がバイトしている塾で、中学2年生の生徒の父親から、コロナで収入がなくなり塾代が払えない、といって退塾する旨、連絡があったという。ある程度の成績がなければ入れない進学塾なので、中学2年でやめてしまってはもったいないのだが、先立つものがなければいたしかたない。親も子も無念だと思う。

 こういう事例を、例え話や噂ではなく、身近に現実として耳にするのは初めてだったので、なにやら背中がぞくぞくとする。

 もちろん、そういう自分自身、賞与も昇給もなく、客は来ず、来ても詰め込むわけにいかず、で、えらい目にあってはいるのだが。

 

 感染も防がなければいけない。医療崩壊はさせてはいけない。けど経済破綻も防がなければいけない。

 この中学生の父親の職業はわからないが、旅行業や飲食店だけが割を食ってるわけではないのに、そこさえ手当しておけば経済は回る、という判断にはどういうシミュレーションがあるのだろう。出歩くな、どんちゃん騒ぎするな、といった手前、それによる影響が大きい業種のサポートをチョイスしたということなのだろうか。が、人の行動を制限することで発生する経済被害はあらゆるものに派生する。影響がないのは役人と政治家くらいだろう。経済疲弊で税収が減れば、増税すればいいだけなのだ。

 

 思えば、肝心なことがブラックボックスになっている。

 クリスマス、年末、正月と、一年でももっともにぎやかな行事が続く時期になったが、さて、これからの1か月。世の中にはいったいどの目が出るのだろう。