時速20キロの風

日々雑感・自転車散歩・読書・映画・変わったところで居合術など。

映画 コンフィデンスマンJP /追悼

コロナ鬱を解消しようと、久しぶりに映画館に行った。何も考えずに笑ってられそうな映画、ということで「コンフィデンスマンJP-プリンセス編ー」にした。

久しぶりに行った映画館は、平日の昼間だったが結構混んでいた。

映画館の中は、密を避けるべく、席の前後左右に人がいない。映画館にとっては残念なことなのだが、観客にとっては、特に一人客にとっては、これはありがたいことだった。一人客が、シネコンで席を予約していくと、周りは空席なのに、なぜか自分の前にだけ座高の高い人がいる、とか、隣にカップル客が座ってやたら飲み食いするとか、真後ろの席の人が足を組みなおすのか、前の席の背もたれに足をぶつけてくる、というような目に合うことがあるが、その可能性がないだけでも安心だ。

 さて、コンフィデンスマンJPである。実は、映画館で見るほどのものか、テレビで十分ではないか、と思ったりもしていたのだが、やはり映画館はいいですね。コロナ鬱がしっかり解消できた。のだが、詐欺師の映画で、製作陣が全力でだましに来ているのは観客なので、あまり感想を書くとネタバレになる。から感想がかけなくて映画評にならないが、大丈夫。興味がある人は安心して劇場へどうぞ。テレビシリーズや映画の前作を見ていなくてもまったく問題ありません。

 僕も、今回のプリンセス編が面白かったので、前作のロマンス編のDVDを借りてみた。

で、両方見てどうだった、とかいうと、これもネタバレになりかねないので、どちらも面白かった、とだけ言っておく。

 連続ドラマの放送から年月が経っているだろうに、テレビでゲストとして出ていた俳優が同じ役で出てくるのもこのシリーズの特徴で、それぞれの作品や出演者を大事にしている感じがにじんでいて心が温まる。まさにワンチーム。

 関わった人を大事にしている、という感覚が、このシリーズの特徴かもしれない。かつてのゲストの俳優が、同じ役でちょっとだけでてくるのを発見することで、観客も仲間に入れてもらっている気になれる。親近感がわく。

 なのに、そういうドラマに出ていた三浦春馬さんが亡くなった。演者や制作陣のショックはいかほどだったのか。二枚目な顔も情けない顔も演じ分けて楽しませていただいただけに、残念なことだと思う。

 三浦春馬さんの出演がかなわないのは残念だが、また第3弾で楽しませてもらいたい。コンフィデンスマンチームのさらなる活躍に期待しています。

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と書いたのは、ほんの1か月前の8月22日のことだ。

今朝、速報で、竹内結子さんの訃報を聞いた。自殺ではないか、ということだ。

8月22日に映画評を書いた動機は、「テレビでゲストとして出ていた俳優が同じ役で出てくるのもこのシリーズの特徴で、それぞれの作品や出演者を大事にしている感じがにじんでいて心が温まる。まさにワンチーム。

 関わった人を大事にしている、という感覚が、このシリーズの特徴かもしれない。」

と感じたからだ。そう感じた印象的なシーンが、竹内結子さん扮するスタアの登場の仕方だった。登場シーンの長さはほんの少々で、ちょっと顔を出した、という程度なのだが、ストーリー上の重要度は大きく、大事にされているなぁ、と強く感じた。

 なにより「自殺」なんてものがもっとも似合わないイメージの俳優さんだったのに。

すごく驚いた。

 無責任に憶測をいってもしょうがないのだが、もしコロナ鬱や産後鬱というような症状にわずかでも起因しているのであれば、対応する機関も方法もあるだけに、悔しさを感じる。

 この映画は、僕にとって、観客として仲間に入れてもらっていると感じることができた稀有な作品だけに、第3弾で再会できると信じていた仲間の死は、あまりにも残念でならない。